Tokyo EHON座-座員レポート(伊藤 仁さん)-vol.15
前回の小学生(箕輪翔太くん)に続き、今回稽古レポートをお届けするのは、間もなく65歳になる 伊藤 仁(いとう ひとし) です。
座員のみなさんからは「仁(ジン)さん」と呼ばれています。
ご想像の通り、EHON座には50歳以上の年齢差があるメンバーが一緒に稽古をしています。
私がEHON座に入ったきっかけは、長年続けていた合唱でした。ご縁があり、EHON座創設当初から参加し、第1期から関わっています。ミュージカルに挑戦するのは初めてでしたが、プロの講師による指導や、多世代の座員との切磋琢磨を通じて、お芝居や演技の奥深さ、魅力を日々発見しています。


🔵2月16日(日)稽古レポート
この日は、座員同士の親交を深めるワークショップと、ミュージカルのワンシーンを表現するダンス稽古がありました。
前半のワークショップは、みんな大好き武者先生が担当されました。
全員が輪になり、顔を見渡せる状態でゲームを行いました。一見遊んでいるようですが、実はお互いの個性を理解し、舞台上での臨機応変な対応力を養う大切な時間です。
私にとっての最大の課題は、座員の名前と顔を一致させること。第3期が始まって約半年が経ちましたが、いまだに悪戦苦闘しています。本稽古が始まるまでに覚えられるでしょうか……?


後半は、私が「修行」と呼んでいるダンス稽古。
この日は、有名なミュージカルのシーンを、子ども役と大人役に分かれて振付を行いました。今回は、タオル(小道具)を使った動きも学びました。
第3期になって、しみじみ感じるのは、明らかにダンスのレベルが上がっていること。そして、講師陣からの要求も高くなっていることです。若者たちのキレのある楽しげな動きを眺めるのは面白いのですが、自分の動きは……お察しの通り、息が上がるばかり(笑)。それでも、子どもたちとの絡みは楽しく、完成形のシーンを思い描くと幸せな気持ちになります。


🔵12月本公演に向けて
本公演は12月下旬と、まだ少し先。立春を過ぎた今は、種をまく前の土づくりの時期でしょう。
より良い舞台を創るために、笑い、息を切らし、たくさん汗をかく——今日も、宝物のような時間を楽しみました。
(文/伊藤 仁、編集・稽古写真/Tokyo EHON座事務局、写真(伊藤仁さん)/時枝 千晶 @chiakihlc)