「届ける言葉」を“表現”へ育てる-6/8(日)稽古ハイライト
こんにちは!Tokyo EHON座・事務局です。
梅雨の気配が少しずつ近づくなか、6/8(日)の稽古の様子をレポートします!
今回の稽古では、楽曲の音取りと台本の読み合わせを中心に、「伝えるための発声」「感情を乗せた言葉」「舞台上で“生きる”役の在り方」など、表現の精度をさらに高めるための取り組みが行われました。
どれも一朝一夕では身につかない奥深い課題ですが、一歩ずつ丁寧に積み重ねています。
今回のレポートも、事務局メンバーであり出演者として稽古に励む野﨑さんがお届けします!
🔵楽曲の復習と新曲の音取り
今回の公演楽曲では、「言葉を明確に伝える」「心にビートを感じながら、歌詞をフレーズごとに丁寧に扱う」ことが求められています。
講師の先生からは、音の切り方やフレーズの区切り、発音の意識に至るまで、細かな指導がありました。
理屈では理解できても、すぐに身体で表現するのは簡単ではなく、毎回の稽古でその“もどかしさ”と向き合っています。
でも、それが逆に、今の自分に何が足りないのかを明確にしてくれているように感じます。
子音と母音、それぞれの扱い方についてはこれまでも繰り返し言われてきたことですが、改めて歌詞を一音一音しっかり読み込み、口の形や息の流れまで意識を向けていくことの大切さを痛感しました。
今日の音取りでは、椅子に浅めに座って足裏をしっかり床につけることで、呼吸が自然と腰に入りやすくなるというアドバイスも。
ほんの些細なことでも、体の使い方ひとつで声の出方が変わるという事実は、とても面白くて奥が深いです。
日常生活の中でも椅子に座るたびにふとその姿勢を思い出せば、呼吸のトレーニングにもなりそうです。
講師の何気ないひと言にも耳を澄まし、どんな小さなヒントも見逃さないよう、集中力を保ちながら臨んでいます。
🔵台本読み合わせ
「出し惜しみしない」「表現を出し切る」を今回の稽古の目標に掲げ、これまで積み上げてきた役作りを思い切って試してみました。
台本の読み合わせとはいえ、ただ読むのではなく、自分の感情と役の感情をリンクさせて、全力でぶつける時間。
舞台の上でのリアルを目指すために、「この人ならどう感じる?どう動く?」を繰り返し想像しながら声に出し、動いてみる。
正解はまだわからなくても、失敗を恐れずに試すことで、自分の中にある役の輪郭が少しずつ浮かび上がってきました。
何気ない台詞ひとつにも、その人の人生が滲み出るように。
台本の読み合わせとは思えないほどエネルギーを消費する稽古でしたが、それだけ充実した時間だったと感じています。
日々の稽古の積み重ねが、少しずつ確実に自分自身の表現を育てていることを感じています。
次回の稽古も、また新たな発見に出会えることを楽しみにしています。

(文・編集/Tokyo EHON座事務局、レポート協力/野﨑 尚美、写真/時枝 千晶 @chiakihlc)